■自由の森学園 第25回 公開教育研究会 お知らせ
「森のふしぎ/学びの喜び」
◇高校合唱

「自由の森」には「ふしぎ」がたくさんあります。
例えば、中間期末テストはありませんが、積極的に授業の世界に
入ろうとしている生徒がたくさんいます。
校則はないけれども、お互いが気持ちよく過ごせる空間をつくることが
できるように、尊重しあっています。
教員はあまり口を出さないけれど、生徒自身の企画・司会・進行で、
入学式や卒業式も含め、すべての学校行事が進んでいきます。
なぜ、このようなことが可能になるのでしょうか?
ここでどれだけ言葉を尽くしても、その本質を説明することはできません。
しかしはっきりと言えるのは、生徒たちが持っているものを
引き出す〈場の力〉が自由の森に働いているということです。
さて、改訂された学習指導要領では「思考力・判断力・表現力」を
育成することが大事だと書かれています。
その文言そのものには、異論はありません。
しかしながら、それらの力が、何のために、そしてどのように、
育まれていくのかが問題になるでしょう。
自由の森学園では創立以来、「観(ものの見方)の教育」という観点で、
それを実践的に追求してきました。
問われているのは、生徒と教師の共同によって、
どのような事実が生まれているかということです。
もちろん、本校においてもすべてが順調に進んでいるわけではありません。
実践のなかで試行錯誤する毎日です。
また、力リキュラムを自主編成し、それぞれの生徒と教員の
創意工夫によって学校生活を営んでいくためには、学園内部における
討議だけでなく、広く市民や教育研究者から検討していただくことが
大切だと考えています。
そういう視点から本校では創立以来毎年、
「公開研究会」を開催しています。多くの方のご参加を、心から希望しています。
◆お申し込み ⇒自由の森学園公式ホームページをご覧ください。
◆日程・時程
9:40-11:40 12:40-15:00 15:30-17:30
・11月21日(土) 授業と検討、昼休み、教科別分科会、 講演
・11月22日(日) 授業と検討、昼休み、テーマ別分科会、合唱と全体会
◆教科別分科会のご案内
●日本語科:研究協力者:太田昭臣(元琉球大学)
・日本語の授業は何処を目指すか
「学習指導要領が変わったから」、「PISA型読解力が重要だから」、授業も変わらなければならないとよく語られる。
しかしながら、授業の目標は状況に対応するものとしてあるのではなく、状況そのものを変えていくためにこそ、設定されるべきもののはずだ。
戦後長く現場の国語教師として実践をひらき、大学でも教員養成に関わられた太田昭臣氏との「往復書簡」を基に、参加者と共に、「日本語」の授業の希望と課題にについて考えたい。
●英語科:研究協力者:根岸恒雄(埼玉県熊谷市立大幡中学校)
是恒真澄(広島県江田島市立能美中学校)
・授業実践とカリキュラム(その3)「中学1年生で何をどのように学ぶのか」
ここ数年、カリキュラム再編について、授業実践を踏まえながら議論しています。
昨年度までは高校について検討してきましたが、今年度から、中学のカリキュラムについて議論していきます。
まずは、1年生における授業実践を報告し、彼らがどのような時期にいるのかを踏まえれば、何をどのように学ぶことがよりふさわしいと考えているのかを明らかにし、それについて参加者の方々と検討していきます。
●数学科:研究協力者:銀林浩(数学教育研究家)
・「新しい数学の授業をつくる」
中学数学の時間数の増加への対応や高校数学におけるカリキュラムの練り直しの中で、これまでの既成の考え方から離れて、まったく新しい形の数学の授業をつくっていくための議論を行いたいと思います。
授業のプレゼンテーションを行うことで具体的な提案をし、その教材の持つ可能性を、議論を通して探りたいと思います。
●理 科:研究協力者:原子栄一郎(東京学芸大学)
鈴木哲也(秀明大学)
・自然と対話し、「自然と自然」「自然と人」を考える
理科の授業自然は、「他の自然とのつながりによって在る」という特徴的な姿を持っています。
一方人間も、「自然から生まれ、自然を知り自然との関係を創ることで生きていく」という特徴的な営みを持つ生物です。
自然と人間のこのような在り方を、生徒達がどう学ぶことが出来るか、授業実践の具体を紹介し、より良い授業づくりに向けて参加者とともに考えたい。
●社会科:研究協力者:里見実(元國學院大學)
柴田義松(元東京大学)
・沖縄戦「集団自決」をどう教えるか/どう学ぶか
高校1年の社会科は、日本の近現代史を扱う。
近代日本のあゆみを、アジアとの関係でとらえ、21世紀をともに生きるための<記憶と継承>にこだわっている。
今回は、アジア・太平洋戦争の一局面、沖縄戦の学習について検討をしていただきたい。
筆舌に尽くしがたい沖縄戦、とりわけ「集団自決」をどう教えるか/どう学ばせるのか。
この認識と価値をめぐる、教え/学びという問題を、参加者のみなさんと深められればと思う。
●保健体育科:研究協力者:久保健(日本体育大学)
松田恵美子(身体感覚研究者)
・からだ育てとしての体育〜バレーボールの授業〜
自己のからだと向き合い、新たな感覚を探り“理にかなった動き” を追求していくには運動文化としてなるべくわかりやすいものと考え教材を設定。
その発展として、バレーボールは高校3年生で取り組んでいる。
運動文化としては複雑で多くのコトが必要であり、また、単に技術追求からの授業組み立てだけでなく、ゲームを成立するための他者性の追求にも着目し授業を展開。
バレーボールの授業をつくる観点・方法・内容について参加者と議論を深めその可能性を探る。
●音楽科:研究協力者:柴山昌宣(声楽家)
柴山晴美(声楽家)
・合唱をつくる
自由の森の音楽の授業は、うたうことにずっとこだわり続けている。
声も感じ方も違うひとりひとりが集まって、自分の表現を大切にしながらみんなでひとつのうたを「つくる」こと。
表現として音楽を純粋に楽しめるように、教材をはさんで自由の森の音楽科で大切にしていることなどを紹介しながら考えてみたいと思う。
●美術科:研究協力者:鈴木五郎・佐藤一郎・平野泰彦
・自由の森学園中学校の美術教育
美術科の授業カリキュラムとその考え方を紹介し、絵画・木工・染織の三分野の授業を受けた生徒達がどのような体験をつくり出しているのかを検討したい。
●人間生活科:研究協力者:浅井由利子
(同志社女子大学 生活科学部 人間生活学科)
・“デートDV”から学ぶ人間関係、コミュニケーション
ジェンダーに関わる問題を取り上げて、生徒一人一人の生き方を問う学びをつくりあげていくことは、人間生活科の重要な役割の一つであると考えている。
今年度は生徒にも身近な“デートDV”をテーマとして、単にDV回避のための知識学習(他人事)としてではなく、共感的な理解を深める場としても位置づけて取り組んでいる。
●情報科:情報科分科会は、都合により中止となりました。
2009.10.22 m(__)m
◆教科別分科会のご案内
教育実践上のいくつかのテーマについて、分科会をもちます。
・自治的な寮づくりのために(寮部会)・体験学習部・食生活部・進路部
◇選択授業などの活動報告
・「地域から環境を考える」・・自由選択講座として開講されている林業講座、飯能地域研究、森と木の家、人間と環境などが合同して、飯能の地域と環境について考えるシンポジウム。
・「韓国講座」一毎年夏と冬に行っている日韓高校生交流の内容について報告。
◇その他、生徒が企画した分科会が持たれる予定です。
詳しくは当日配布の資料をご覧ください。
◆内 山 節 氏(哲学者)講演のご案内
講演=内山節氏(哲学者)
・「開かれた時空の意味−子どもたちの世界を考える−」
≪プロフィール≫
内山 節 (うちやま たかし)
1950年東京都生まれ 哲学者 NPO法人もりづくりフォーラム代表理事
東京と群馬の山村との二重生活を送りながら、労働、自然、農業、時間論などについて発言している。
今回の公開教育研究会では、それらを土台に学校、教育、子育てについてお話しいただく。
『怯えの時代』(新潮選書)、『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』(講談社現代新書)、『戦争という仕事』(信濃毎日新聞社)、『農の営みから』(農文協)、『<里>という思想』(新潮社)、『自由論』(岩波書店)、『子どもたちの時間』(岩波書店)など
■参加費
一般:3,000円、大学生:1,500円、高校生、小・中学生無料
※受験希望者の学生と同伴の保護者は無料
■宿泊について ⇒自由の森学園公式ホームページにてご確認ください。
■当日スクールバスの運行があります
★スクールバスダイヤ11月21日(土)・22日(日)
●西武池袋線 飯能駅南口 9:05/9:20/12:00
●JR八高線 東飯能駅西ロ9:15/9:50
●JR八高線 高麗川駅9:05
■問い合わせ先・会場
自由の森学園中学校・高等学校
〒357-8550 埼玉県飯能市小岩井613
TEL:042-972-3131 FAX:O42-973-7103
I P:O50-3066-6161 E-mail:info@jiyunomori.ac.jp
『自由の森日記・公開研究会テーマ別分科会はこれです。』
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